短編小説第一回「あの月は誰の物」
少女は言った
「あの月は誰のもの?」
謎 持ち主なんていないさ
君が主張すれば君のものになるのさ
主張しますか?
少女は月を自分のものにしたくて仕方がなかったが、ここで所有権を主張すると
沢山の人外たちと戦いになることはわかりきっていたことだった。
これはある秋の月が綺麗かつ妖艶に光る涼しい夜の日の出来事だった。
あなたは巻いて主張しますか?
これはとある財産の共有化を図る女性の物語。
あの女は言った
彼は私の物だ!
ある男は言った
あの女は皆の物さ!狂っている人は自分のことを狂っているなんて言いはしない。
真っ赤なおべべをまとった男はもうまともではなかった。